日本の産地とのつながり ― 石川県・小松

  • 会社紹介
2023.02.17

石川県小松市で明治30年創業、100有余年の伝統と歴史を誇る日本のシルクジャカードの専門企業、小倉織物。佳雅のスカーフブランド「DuRe(デュレ)」のシルク生地は、ここ小倉織物で織られています。DuReは、シルクのプロが結集し、上質で繊細なシルクの美しい魅力はそのままに、日常の何気ないシーンでも気軽に使えるように仕上げた、佳雅初の自社ブランドです。小倉織物とはDuReの加工に適したシルク生地を織ってもらえる工場を探す中で、出逢いました。

ジャカードの紋紙を作る前の下書き(職人が鉛筆で描いています)

■シルクジャカード織りとは

小倉織物は、日本最後の広幅洋装シルクジャカード工場です。洋装とはいわゆる洋服、広幅とは布地の幅の広い織物のこと、広幅洋装と言うと約150cm幅の布地ということになります。一本一本の生糸から、デザインを生地に直接織り込んで生地を作っていくのがジャカード織りです。ジャカード織りは、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で織り込んでデザインを表現するため自由度が高く、またプリントでは出ない立体感や奥行きが生まれます。色落ちなどもないため長く使えて愛着や味わいがわいてくるのも魅力のひとつです。

■石川小松は古くからのシルク織物産地

小倉織物がある石川小松は古くからのシルク織物産地。織物には、生地を織る前に生糸を染める「先染め」と、生地を織ってから染める「後染め」がありますが、小松は後染めの産地となります。歴史的に普段着にルーツがある先染めは、山形の米沢や京都の西陣、群馬の桐生や栃木の足利、山梨の富士吉田など多くの産地がありますが、朝廷や貴族の着物にルーツがある後染めは、京都丹後とここ石川小松が有名な産地。TOKYO2020オリンピック公式スカーフの生地製作を担い、今もなお世界に名だたるメゾンブランドからオファーが届く、日本伝統の職人技ですが、50年前には約600件、12年前でも約120件あった工場も今では35件ほどになり、広幅洋装ジャカード織りは小倉織物を残すのみ、職人の平均年齢も70歳を超え、後継問題に直面していると言います。

まだ織機にかかる前のシルク糸(大変繊細です)
生地を乾燥させるボイラー室にて
リネンテスター(生地専用ルーペ)で織上がりの生地を確認

■シルク生地ができるまで

シルク生地のもとになるのは、蚕(かいこ)の幼虫が作る繭。1匹の蚕が生み出す1つの繭から1㎞以上の糸が取れるといい、糸繰り(繭から糸を引き出して紡ぐ)からスタートします。最初の生糸は柔らかいものではないので、まずは糊付けをし、ボイラーで乾燥させ、天日でじっくり干して、手さばきを良くしていきます。その後、整経(経糸を本数や長さ、幅などの設計に従って織機にセットできる状態に整える)、経繋ぎ(織り上がった織機に付いた経糸残糸の部分に次の機(経糸整経)を繋ぐ作業)を経て、生地になっていくまで、最低10日間ほどはかかり、その後目視と手作業で検反(むら、シミ、傷などがないかチェックする)をしていきます。

シルク糸が織機にかかった後、1本でもその糸が切れると、職人が全て手作業で繋ぎ合わせます

■経験に裏打ちされた繊細で高度な職人技

生地1本(正確には1疋と言います)の長さは約50m。糸の本数は10,000本以上、多い時には30,000本にも及びます。1本1本の糸を織り機にかけるのはすべて手作業です。なぜなら、糸をかけるのは繊細で高度な技術を要する上に、絹は蚕から生まれた天然繊維ゆえに1本1本の強度が異なるからです。1本が切れてしまうとやり直すのが大変で、切れそうな箇所をいかに早く気付けるか、生糸に触れた時に長年の経験で培われた感覚で、異変に気付いておくことは非常に重要です。

1本、1本の糸と糸の間隔は全て紋紙のデザインによるもの。
織機の左上、無数の細かな穴が空いた紋紙が吊り下げられています。
生地上の洗濯ばさみは生地の上に問題が見つかった時のマーカーとして置かれています。

■日本最古のジャカード織機と紋紙

シルクジャカード織りで欠かせないのが「紋紙」です。紋紙はジャカード織りのデザインが組み込まれた設計図とも言えるもの。世界にひとつの生地を作るデザイナーの魂です。紋紙の小さな穴に通糸(つじいと)を通し、織機とジャカード機を繋いでいきます。柄が複雑なほど紋紙の枚数も多くなり、穴も増えるので、作業も大変になります。小倉織物には、日本最古のジャカード織機があります。すでに生産はされておらず、職人さんが手作業で丁寧にメンテナンスしています。通糸ももう生産されていないので、長年使っているものをケアしながら使い続けています。この紋紙を作る紋紙屋、通糸屋以外にも、糸に撚り(より)をかける撚糸(ねんし)屋、精練(染色前に付着している天然不純物や油剤などを取り除く工程)工場など、様々な繋がりに支えられてシルクジャカードは成り立っています。

倉庫には過去に作成された多くのジャカード織用の紋紙が見られます
過去に織られた生地スワッチも無数に見られます
白山などの大自然から生まれる天然水が小松の織物には欠かせない大変貴重ものとなります

横浜の佳雅で企画デザインしたものを、ここ小松でシルク生地製作し、次に京都丹後で精練されていきます。佳雅と小倉織物が出逢ったのはコロナ禍です。出逢ってからはまだ数年ですが、お互いに手を取り合いながら新たなシルク生地の可能性を探り、日本伝統と歴史の魅力や技術を未来へ継承し、世界に向けてアピールできる価値を持つ新しいものを生み出していきたいと思います。

小倉織物株式会社

Web:https://www.ogura-fabrics.co.jp/

Instagram:@ogura1895 https://www.instagram.com/ogura1895/ ⇒公式インスタグラムです。

Instagram: @ogurafact https://www.instagram.com/ogurafact/ ⇒二人のご息女のインスタグラムです。

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